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【体験談】はがきに書かれた「子宮頸がんの疑いがあります」の衝撃

子宮頸がんの検査を受けてから10日後。大学から帰宅してポストを開けると、1枚のはがきが目に入りました。

差出人はレディースクリニック。 「検査結果かな?」と軽く思いながら手に取ったその瞬間、目に飛び込んできた言葉に息が止まりました。

「子宮頸がんの疑いがあります」

頭の中が真っ白になり、心拍がドキドキと速くなっていくのを感じました。 あのとき先生は「大したことはないと思うよ」と言ってくれていたはず。 「炎症があるだけ、大したことない」そう思って安心していたのに…。

現実感がなく、しばらくはがきを見つめたままぼんやり過ごしました。 けれど、ふと我に返ります。私は一人暮らし。動揺していても状況は変わりません。

すぐにレディースクリニックを受診すると、先生から落ち着いた声でこう告げられました。

「初期の子宮頸がんの可能性が高いので、精密検査ができる大学病院を紹介しますね。」

紹介状を受け取った瞬間、現実が一気に押し寄せてきました。

それまで大きな病気をしたことがなかった私は、どこか他人事のように頭がフワフワとしていました。 それからは怒涛のように予定が決まっていきます。 2日後には大学病院で精密検査を受け、翌日には「上皮内には収まっていない可能性が高い」と告げられました。 そして10日後には円錐切除術を受けることが決まったのです。 あまりにも急展開で、気持ちがついていけませんでした。


円錐切除術(えんすいせつじょじゅつ)とは

子宮の入り口(子宮頸部)を円すい状に切り取る手術のことです。
子宮頸がん0期(上皮内がん)やその前段階(異形成)が見つかったときに行われる治療・検査の一つで、
がん細胞がどのくらいの範囲まで広がっているかを調べると同時に、病変部分を取り除く目的があります。

手術は多くの場合、下半身麻酔または全身麻酔で行われ、日帰りや1~2日の入院で済むこともあります。
子宮を残したまま治療できるのが大きな特徴です。
切除した組織は病理検査に提出され、がんの有無や進行の程度を詳しく調べます。


――母に、どう伝えよう。

私は実家を離れて、他県の大学で一人暮らしをしていました。

電話で伝えれば母を動揺させてしまうし、私自身も泣いてしまいそう…。 そう考えた私は、LINEで打ち明けることにしました。

「実は子宮頸がんになってしまって、〇日に精密検査を受けて、そのうち手術入院になりそう💦」

メッセージを送ったあと、スマホを握りしめたまましばらく動けませんでした。

返ってきたのは、大量のスタンプ。かわいいキャラクターが画面いっぱいに並びました。 数年前、母も乳がんで手術を受けた経験があります。 だからこそ、どう返事をすればよいのか迷ったのだろうと、今では思います。

その後、母から電話がかかってきました。何を話したか細かくは覚えていませんが、LINEのやり取りから察するに、比較的冷静に話せていたようです。

大学病院での検査、子宮頸部の円錐切除術、卒業論文発表、就職面接、国家試験の勉強…。

次々に押し寄せる出来事に、私の頭の中は混雑していました。

でも、どれ一つとして待ってはくれません。 立ち止まる暇もなく、私は前に進むしかありませんでした。


今回の記事はここまでにします。
次回は、実際に受けた円錐切除術と、その後に告げられた診断について書いていきますね。

当時の私は不安でいっぱいでしたが、振り返ってみると支えてくれる人たちがいたおかげで前に進めたんだと思います。
そんな気持ちも含めて、次回もお伝えできればと思います。

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